FC2ブログ

霧島市の伽耶国

2016.01.19.Tue.13:59
言葉の語源
皆さん、鹿児島県と宮崎県の県境にある、霧島連山をご存知でしょうか?坂本竜馬が新婚旅行で登山した山、そして数年前に噴火した「新燃岳(しんもえだけ)」と言えばピンとくるかもしれませんね。今日はこの、霧島連山周辺の渡来人のお話をしたいと思います。
さて、今からさかのぼる事50年ほど前に、霧島山麓の村の小学校で「学校給食拒否」と言う騒動が起き、地元新聞に大きく取り上げられた事がありました。給食に出された鶏肉が問題で、この騒動をきっかけに「カヤカベ教」と言う密教が明らかになりました。
では、「カヤカベ教」とは一体どんな密教なのでしょうか?実は、浄土真宗の一派で隠れキリシタンの様に過去300年もの間弾圧されてきた歴史があったので、独自に山岳信仰を取り入れて隠れ蓑にして、長年の間隠れて信仰されていました。信者は鶏肉、牛肉、もちろん牛乳を口にせず、文字ではなく口々に教えや念仏を広めて行きました。その教徒達が「カヤカベとは伽耶来部で、霧島神宮と鹿児島神宮は元々、我々の祖先が造営して祀ったお社だったが、大和との戦に敗れて彼等に盗まれた。だから一向宗とは一切関係がない」と言っていたそうです。また霧島市の牧園町には、「加羅国から戦乱を逃れた王族がこの霧島に住み着いたが、流浪生活が厳しく、王族の王女が加羅国に帰りたいと泣き崩れたので、侍女達があの高い山に登ると故国加羅が見えると女王を励ました。それが元となり、霧島連山で一番高い山を『加羅国岳:からくにだけ(現韓国岳)』と呼ぶ様になった」との伝承がありました。これらの話もカヤカベの信徒が代々伝えたものであります。
そう言えば昔、大和朝廷の命により大分県の宇佐から5000人もの新羅渡来人を霧島に移住させ、「隼人族(はやとぞく)」の征伐にあたらせたと言う記録が残っております。この隼人族は熊襲と同族で高句麗渡来人一派と言われておりました。霧島神宮も鹿児島神宮も元は隼人族の祀った神社だと言われているので、カヤカベ教徒の伝承を読むと、隼人族は高句麗渡来人ではなく加羅国渡来人になるんですね。確かに霧島神宮脇には現在も「東多羅」と言う地名が残っており、霧島市牧園町には「安楽(あんらく)」と言う地名が残っております。さらに霧島市横川町には「安良岳(やすらだけ)」と言う山や、「安良神社(やすらじんじゃ)」が鎮座しております。また鹿児島神宮本殿横には「荒姫(アラヒメ)」を祀る社があります。安楽や安良、荒姫も伽耶諸国の「安羅(阿羅)」と同音で類似している所から、安羅由来ではないかと思われます。カヤカベ教にまつわる土地には、こんなに安羅に由来する地名や神様、伝説があるんですね。
そうそう、安良神社にも面白い伝説があるんです。ここには「安良姫命(やすらひめのみこと)」が祭神として祀られております。その昔、安良姫が王の召し物を都の川で洗濯中に、シロサギサギが飛んできてあまりに綺麗なので見とれてしまったら、うっかりそれを川に流してしまい紛失してしまいます。罰を受け殺されてしまうと思った姫は、一人この横川町まで逃れてきて地元の人にかくまわれたと言う伝説があります。女性一人で関西から九州南部まで逃れて来るのは、はいくら考えても無理な事であり、元々この地は隼人の地なので、その伝説は偽りで、おそらく安羅から逃れてきたお姫様ではないかとおもわれます。この神社も安羅(加羅国)渡来人が祀った神社なんですね。
いかがでしたか、今日の語源話。
鹿児島県霧島市の伽耶国にまつわる密教と伝説、地名や神様といったお話をご理解いただけたでしょうか?
では、また次回・・・

12182433_10207179185029994_8025846600874332932_o.jpg
12183867_10207179185350002_3991087952182291357_o.jpg
12186476_10207179186070020_8673612072609529340_o.jpg
12191333_10207179184909991_1923926286773075106_o (1)
12194768_10207179186230024_8574039051962839844_o.jpg
スポンサーサイト



コメント

管理者にだけ表示を許可する